フィリピン最高裁、サラ・ドゥテルテ副大統領の弾劾訴追を違憲と判断!次期大統領選に向けマルコス氏との対立は激化の一途へ
フィリピン最高裁は25日、ロドリゴ・ドゥテルテ前大統領の長女であり、現副大統領のサラ・ドゥテルテ氏に対する下院による弾劾訴追を違憲と判断しました。この決定は、フィリピンの政治情勢に大きな影響を与え、特に2028年の次期大統領選挙を前に、サラ氏と現マルコス大統領との対立をさらに激化させる可能性があります。
弾劾訴追の経緯と最高裁の判断
今回の弾劾訴追は、サラ副大統領が不正な資金運用に関与している疑いなどを理由に、下院によって開始されました。しかし、最高裁は、弾劾の手続きにいくつかの不備があったと認定し、訴追を違憲と判断しました。具体的には、弾劾訴追の手続きにおける証拠の提示や、サラ副大統領への弁明の機会の提供などが十分でなかった点が指摘されています。
サラ・ドゥテルテ副大統領の政治的立場
サラ・ドゥテルテ副大統領は、フィリピン国内で非常に高い人気を誇っており、次期大統領選での有力候補の一人として注目されています。彼女は、父親であるロドリゴ・ドゥテルテ前大統領の強硬な姿勢を受け継ぎ、犯罪撲滅や麻薬対策に強い意志を表明しています。また、貧困層への支援や社会保障の充実も掲げており、幅広い層からの支持を集めています。
マルコス大統領との対立
一方、現マルコス大統領は、父であるフェルディナンド・マルコス氏の遺産を受け継ぎ、経済成長とインフラ整備を重視する政策を推進しています。しかし、マルコス大統領の政策に対する批判も根強く、サラ副大統領は、その批判を巧みに利用し、自身の支持基盤を拡大しています。
今回の最高裁の判断は、サラ副大統領にとって大きな追い風となる一方、マルコス大統領にとっては、政治的な打撃となる可能性があります。両者の対立は、今後も激化していくと予想され、フィリピンの政治情勢は、ますます不透明さを増していくでしょう。
今後の展望
今回の最高裁の判断を受け、サラ副大統領は、弾劾訴追の無効を訴え、自身の政治活動を積極的に展開していくと予想されます。一方、マルコス大統領は、サラ副大統領の政治的な影響力を抑制するため、様々な政策を打ち出す可能性があります。
2028年の次期大統領選挙を前に、フィリピンの政治は、サラ・ドゥテルテ副大統領とマルコス大統領という二大勢力の激しい攻防となることが予想されます。この対立が、フィリピンの将来にどのような影響を与えるのか、注目が集まっています。