JREバンクが4ヶ月で39万口座開設!組込型金融(エンベデッドファイナンス)の衝撃と今後の展望

2025-07-09
JREバンクが4ヶ月で39万口座開設!組込型金融(エンベデッドファイナンス)の衝撃と今後の展望
JBpress

顧客体験を革新する組込型金融(エンベデッドファイナンス)とは?

JR東日本のJREバンクが、わずか4ヶ月で39万件もの口座開設を達成しました。これは、従来の金融サービスではリーチできなかった顧客層を開拓する「エンベデッドファイナンス」(組込型金融)の可能性を示す好例と言えるでしょう。

エンベデッドファイナンスとは、既存のサービスやプラットフォームの中に金融サービスを組み込むことで、顧客にシームレスな体験を提供する手法です。例えば、ECサイトでの買い物中に自動的にローンを提案したり、旅行予約サイトで旅行保険を申し込んだりするなど、顧客がその場で必要な金融サービスを利用できる環境を構築します。

JREバンクの成功から学ぶこと

JREバンクの成功は、単なる金融サービスの提供にとどまらず、JR東日本の顧客データを活用し、個々のニーズに合わせた最適な金融商品を提供したことが大きく貢献していると考えられます。駅構内での手続きや、Suicaアプリとの連携など、利便性の高いサービス設計も顧客獲得を後押ししました。

エンベデッドファイナンスが金融業界にもたらす変化

エンベデッドファイナンスの普及は、金融業界に大きな変革をもたらすと予想されます。従来の銀行や保険会社は、自社で全てを完結するのではなく、様々な企業と連携し、顧客のニーズに合わせた金融商品を提供する必要が出てくるでしょう。

  • 新たな顧客層の開拓: 金融知識に乏しい層や、銀行に行く時間がない層など、これまで金融サービスを利用しにくかった層を取り込むことができます。
  • 顧客体験の向上: 顧客が必要な時に、必要な金融サービスをシームレスに提供することで、顧客満足度を高めることができます。
  • 収益機会の拡大: 既存のサービスとの連携により、新たな収益源を創出することができます。

今後の展望:Finatextホールディングスの書籍『実践 エンベデッドファイナンス』

Finatextホールディングスが2025年3月に出版する書籍『実践 エンベデッドファイナンス: ――あらゆるサービスに溶け込む新しい金融のかたち』は、この潮流を読み解く上で重要な一冊となるでしょう。本書では、エンベデッドファイナンスの具体的な事例や、導入における課題、今後の展望などが詳細に解説されています。

まとめ

組込型金融(エンベデッドファイナンス)は、金融サービスの提供方法を根本的に変える可能性を秘めています。JR東日本のJREバンクの成功事例を参考に、企業は顧客体験を重視し、新たな金融サービスの提供方法を模索していく必要があるでしょう。

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