貿易摩擦と中東情勢不安で安全資産に資金流入!ユーロ圏債券市場で利回り低下が続く

2025-06-12
貿易摩擦と中東情勢不安で安全資産に資金流入!ユーロ圏債券市場で利回り低下が続く
ロイター

ロンドン/グダニスク発 – ユーロ圏の金融・債券市場では、貿易摩擦の行方や中東情勢の緊張を背景に、安全資産としての債券への資金流入が加速し、利回りが低下しています。特に、ドイツ10年債の利回りは一時、6週間ぶりの低水準となる2.469%まで下落し、市場の様子を物語っています。

ユーロ圏の指標金利であるドイツ10年債の利回りは、約5ベーシスポイント(bp)低下の2.486%と、大幅な下落を見せています。この背景には、米中間の貿易交渉の不確実性や、中東地域における地政学的リスクの高まりがあります。投資家は、これらのリスクを回避するために、安全資産である債券への投資を増やしており、それが利回り低下の要因となっています。

市場アナリストは、このトレンドが当面の間続く可能性があると見ています。世界経済の減速懸念や、インフレ率の低さが、中央銀行による利上げの可能性を低くしていることも、債券市場を下支えする要因となっています。また、欧州中央銀行(ECB)の金融緩和政策も、債券利回りの低下を後押ししています。

しかし、債券投資にはリスクも伴います。金利上昇や、経済状況の改善などが、債券価格の下落につながる可能性があります。投資家は、これらのリスクを十分に理解した上で、慎重な投資判断を行う必要があります。

今後の注目点は、米中貿易交渉の進展、中東情勢の安定化、そしてECBの金融政策の動向です。これらの要素が、ユーロ圏債券市場の動向を左右すると考えられます。

キーワード: ユーロ圏、債券市場、利回り、貿易摩擦、中東情勢

おすすめ
おすすめ