「自分は大丈夫」と思っていませんか? 若者も油断禁物! 避難所での感染症リスクと、国際災害レスキューナースが教える健康を守る秘訣

災害発生後、インフラが復旧するまでの間、避難所での生活が続きます。しかし、災害が落ち着いたからといって油断は禁物です。不衛生な環境、ストレス、睡眠不足などにより、若い世代でも感染症にかかるリスクが高まります。
国際災害レスキューナースの辻直美さんは、国内外の30件以上の被災地で医療支援を行ってきました。彼女は「丈夫で健康な人でも、災害時は感染症にかかりやすくなる」と警鐘を鳴らします。今回は、辻さんに避難後の健康を守るための具体的なテクニックを教えていただきました。
なぜ災害時は感染症にかかりやすいのか?
辻さんによると、災害時は以下の要因が重なり、感染症のリスクが高まります。
- 断水による衛生状態の悪化: 手洗いや消毒が十分にできず、細菌やウイルスが繁殖しやすくなります。
- 環境の変化とストレス: 避難生活は精神的な負担が大きく、自律神経のバランスが崩れやすくなります。
- 睡眠不足: 騒音、不安、不規則な生活などにより、質の高い睡眠を確保することが難しくなります。
- 体力消耗と免疫力低下: 不安や緊張、不規則な食事などにより、体力を消耗し、免疫力が低下します。
避難後の健康を守るためのテクニック
それでは、実際に避難後の健康を守るためには、どのような対策を講じれば良いのでしょうか? 辻さんに具体的なテクニックを教えていただきました。
1. 衛生管理の徹底
まずは、手洗いを徹底しましょう。石鹸と流水で、指の間、爪の間、手首まで丁寧に洗うことが重要です。アルコール消毒液も活用しましょう。また、排泄物の処理にも気を配り、感染症の拡大を防ぎましょう。
2. 睡眠の質の向上
できる限り規則正しい生活を心がけ、睡眠時間を確保しましょう。遮光カーテンや耳栓などを活用し、睡眠環境を整えることも有効です。リラックスできる音楽を聴いたり、軽いストレッチをしたりするのもおすすめです。
3. バランスの取れた食事
栄養バランスの取れた食事を心がけ、体力を維持しましょう。避難所では食料が不足しがちですが、できる範囲で野菜や果物、タンパク質を摂取するように心がけましょう。水分補給も忘れずに行いましょう。
4. 適度な運動
軽い運動を取り入れ、血行を促進し、ストレスを解消しましょう。避難所の周りを散歩したり、ラジオ体操をしたりするだけでも効果があります。
5. 周囲とのコミュニケーション
孤独を感じやすい避難所での生活ですが、できるだけ周囲の人々とコミュニケーションを取り、心の支えにしましょう。困ったことがあれば、遠慮なく周りの人に相談しましょう。
まとめ
災害時は、誰でも感染症にかかるリスクがあります。特に若い世代は「自分は大丈夫」と油断しがちですが、しっかりと対策を講じることが重要です。辻直美さんのアドバイスを参考に、避難後の健康を守り、一日も早く平穏な生活を取り戻しましょう。