SNSなりすまし被害で2度誤認逮捕!男性が府と国を相手に約2000万円の損害賠償請求訴訟へ

2025-07-22
SNSなりすまし被害で2度誤認逮捕!男性が府と国を相手に約2000万円の損害賠償請求訴訟へ
朝日新聞

SNSでの「なりすまし」被害が深刻さを増す中、大阪府警察に2度も誤認逮捕された20代の男性会社員が、大阪地方裁判所に府と国を相手に約2000万円の損害賠償を求めて提訴する意向を固めました。今回の訴訟は、府警の捜査体制に疑問の声が寄せられるとともに、同様の被害を防ぐための教訓として注目されています。

男性は、SNSで知り合った女性を脅迫したという疑いで2023年4月に初めて逮捕されました。しかし、その後の捜査で、男性が脅迫したのではない第三者のなりすまし犯の存在が判明。不起訴になったものの、府警はさらなる捜査を行い、男性を再び誤認逮捕するという痛ましい事態に発展しました。

男性は、今回の誤認逮捕によって精神的な苦痛を大きく受けたと語っており、勾留中に書いたノートには「かなりつらく過呼吸ぎみになった」といった言葉が残されています。この経験から、男性は「府警には、今回の誤った捜査の教訓を生かして、再発防止に努めてほしい」と訴えています。

府警では過去にもなりすましによる誤認逮捕の事例があり、今回の訴訟は、SNSのなりすまし問題に対する府警の対応を厳しく問い直すものとして、社会的な関心を集めています。今後、裁判所の判断が注目されますが、同様の被害を繰り返さないために、府警の捜査体制の見直しや、なりすまし対策の強化が急務となっています。

今回の訴訟を通じて、SNSの利用者は、なりすまし被害の危険性を改めて認識し、個人情報の取り扱いには十分注意する必要があります。また、府警をはじめとする捜査機関は、最新の技術や知識を習得し、なりすまし犯を特定するための捜査能力を向上させることが求められます。

この事件は、SNS社会におけるプライバシー保護と捜査機関の責任のバランスという、現代社会が抱える重要な課題を浮き彫りにしています。

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