【市場見通し】日米金融政策、地政学的リスク、関税問題…来週の日本株に何が?

2025-06-14
【市場見通し】日米金融政策、地政学的リスク、関税問題…来週の日本株に何が?
マネーポストWEB

来週の日本株、不透明感が増す要因とは?

先週は、米中通商協議での枠組み合意や半導体関連株の堅調さから、一時的に株価が上昇しましたが、週末にはイスラエルによるイラン施設攻撃という地政学的リスクが顕在化し、株価は調整局面へと転じました。今週も、日米の金融政策、米中や日米間の関税問題など、不透明感が漂う要素が数多く存在し、日本株の動向を左右する可能性があります。

米中通商協議の行方とハイテク株

9日から10日にかけて行われた米中通商協議では、貿易に関する枠組みで合意に至ったと発表され、特に半導体関連などのハイテク株が好調に推移しました。しかし、協議内容の詳細や今後の実施状況には不透明感が残っており、市場の期待を過度に高めることのないよう注意が必要です。米中間の緊張緩和は、世界経済の回復にプラスの影響を与える可能性がありますが、予断を許さない状況が続くでしょう。

地政学的リスクの高まりと市場への影響

週末には、イスラエルがイランの核関連施設を攻撃したとの報道があり、中東情勢の不安定化が懸念されています。この地政学的リスクの高まりは、原油価格の高騰や、世界的なサプライチェーンの混乱を引き起こす可能性があり、株式市場にもネガティブな影響を与える可能性があります。投資家は、地政学リスクの動向を注視し、慎重な投資判断を行う必要があります。

日銀の金融政策と円安の行方

日本国内では、日銀の金融政策の動向が注目されています。最近の金融政策決定会合では、大規模な変更は見られませんでしたが、今後の物価上昇や賃上げの動向によっては、政策修正の可能性も否定できません。また、ドル・円相場は一時142円台まで下落し、円安が進みました。円安は、輸出企業にとっては追い風となりますが、輸入物価の上昇を通じて、国内経済にマイナスの影響を与える可能性もあります。

トランプ米大統領の発言と関税問題

トランプ米大統領が輸入自動車にかかる追加関税を「遠くない将来に引き上げるかもしれない」と発言したことも、市場の買い控え要因となっています。米中間の貿易摩擦に加え、日米間の関税問題が再燃する可能性があり、世界経済の不確実性を高めています。企業は、関税の影響を慎重に評価し、サプライチェーンの見直しなどを検討する必要があります。

来週の日本株の注目ポイント

  • 日米の金融政策に関する発表
  • 米中間の貿易交渉の進展
  • 中東情勢の緊張緩和
  • トランプ米大統領の関税に関する今後の発言

これらの要素を踏まえ、投資家は慎重な姿勢で市場の動向を注視する必要があります。リスク回避の観点から、分散投資を心がけ、急激な市場変動に備えることが重要です。

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