親御様のご逝去後の手続きあれこれ:年金、健康保険、相続をスムーズに進めるために
2025-06-14

日本経済新聞
高齢の親御様が亡くなられた際、お通夜や葬儀、告別式といった儀式に加え、年金、健康保険、相続など、様々な手続きが必要となります。初めての経験となる場合、何から手を付ければ良いのか戸惑ってしまうことも少なくないでしょう。
本記事では、スムーズに手続きを進めるために必要な情報を分かりやすくまとめました。家族葬の増加、樹木葬の人気、そしてそれぞれの手続きの詳細について解説します。
家族葬が主流、現代の葬儀の傾向
鎌倉新書の調査によると、現代の葬儀では家族葬が最も多く実施されています。これは、故人との親しい間柄にある家族や親族のみが参列し、通夜と葬儀・告別式を2日間で行う形式が一般的だからです。規模は小さくとも、故人を偲び、感謝の気持ちを伝える大切な時間となります。
お墓の選択肢も多様化:樹木葬が人気
お墓の選択肢も多様化しており、近年では樹木葬が人気を集めています。土地を有効活用できる点や、自然に還るイメージから、若い世代を中心に支持されています。ご自身の希望や、ご家族の状況に合わせて、最適な選択肢を選ぶことが重要です。
必要な手続きと注意点
- 年金手続き:年金受給者の死亡に伴い、年金受給権の停止や未払い年金の相続が発生します。年金事務所に連絡し、必要な書類を提出しましょう。
- 健康保険手続き:被保険者の死亡に伴い、健康保険証の返却が必要です。加入していた健康保険組合や市区町村に連絡し、手続きを行いましょう。
- 相続手続き:遺産分割協議を行い、相続人全員で遺産の分け方を決定します。遺産には、預貯金、不動産、株式などが含まれます。相続税の申告が必要な場合もありますので、税理士に相談することをおすすめします。
- その他:運転免許証の返納、各種契約の解約・変更など、親御様が所有していたものに関する手続きも忘れずに行いましょう。
手続きをスムーズに進めるために
- 親御様の遺品を整理する:年金手帳、健康保険証、運転免許証、預貯金通帳、不動産関連書類など、手続きに必要な書類を整理しておきましょう。
- 専門家への相談:相続手続きなど、複雑な手続きについては、弁護士や税理士などの専門家に相談することをおすすめします。
- 行政機関への確認:不明な点がある場合は、年金事務所や市区町村などの行政機関に問い合わせて、正しい情報を入手しましょう。
親御様のご逝去は、精神的に大きな負担となりますが、手続きを一つ一つ丁寧に行っていくことが大切です。本記事が、少しでもお役に立てれば幸いです。