発酵食品の奥深き世界へようこそ!初心者でも簡単!ぬか床から始めるおいしさ探求記【前編】

2013年にユネスコ無形文化遺産に登録された「和食」。その魅力を再認識する中で、漬物、味噌・醤油といった発酵食品への関心が高まっています。古くから日本人の食生活に欠かせない発酵食品は、単なる保存食としてだけでなく、その独特の風味と健康効果で、多くの人々を魅了し続けています。
本記事では、初心者でも手軽に始められる「ぬか床」に焦点を当て、その作り方から料理への応用までを3回シリーズでご紹介します。今回は、発酵食品の魅力について、茨城県鹿嶋市に拠点を置く漬蔵たぞう(田雑商店)の田雑継市郎社長にうかがいました。
発酵食品が支持される理由とは?
発酵食品といえば、味噌、醤油、納豆など、様々な種類がありますが、なぜこれほどまでに日本人の食生活に根付いているのでしょうか?
田雑社長はこう語ります。「発酵食品は、素材の持ち味を最大限に引き出すだけでなく、独特の風味と深みを与えてくれます。また、発酵の過程で生まれる乳酸菌などの善玉菌は、腸内環境を整え、健康をサポートする効果も期待できます。」
ぬか床の魅力とは?
発酵食品の中でも、特に家庭で手軽に始められるのが「ぬか床」です。ぬか床は、米糠と塩を混ぜて作られたもので、野菜を漬け込むことで発酵させます。
「ぬか床は、野菜の水分を吸ってパリッとシャキシャキとした食感になるのが特徴です。また、ぬか床の中で野菜が発酵することで、独特の風味と旨味が増し、ご飯のお供にぴったりの美味しい漬物ができます。」と田雑社長は話します。
初心者でも失敗しないぬか床の始め方
ぬか床を始めるのは意外と簡単です。まず、ぬか床用の容器を用意し、ぬか床の素(米糠と塩の混合物)を入れます。そこに、水または昆布だしを混ぜて、ぬか床を作ります。その後、きゅうりや白菜などの野菜を漬け込めば、発酵が始まります。
ただし、ぬか床は温度や湿度によって発酵のスピードが変わるため、適切な管理が必要です。高すぎる温度はカビの発生を招き、低すぎる温度は発酵を遅らせます。
次回は、ぬか床の管理方法や、様々な野菜を使ったぬか漬けのレシピをご紹介します。発酵食品の世界を一緒に探求しましょう!
取材先: 茨城県鹿嶋市 漬蔵たぞう(田雑商店)