シフトワークが健康に及ぼすリスクとは?体内時計の乱れとWHOの警告を解説
2026-07-16

日勤と夜勤を繰り返す交替制勤務が、体内時計を介して人体に深刻な影響を及ぼすリスクについて、明治大学の中村孝博教授の知見に基づき、WHOによる警告内容とともに詳しく解説します。
生物の根源を司る「体内時計」の重要性
人間を含むあらゆる生物には、生命活動を維持するための根源的な機能として体内時計が備わっています。明治大学農学部の中村孝博教授は、この体内時計が生物にとって極めて重要な役割を担っていることを指摘しています。
体内時計は、睡眠、食事、ホルモン分泌といった日々の生理リズムを制御しています。このリズムが適切に機能することで、身体は環境の変化に適応し、健康な状態を保つことが可能です。
WHOが警告する「交替制勤務」のリスク
生活リズムを強制的に変化させるシフトワーク(交替制勤務)は、単なる疲労蓄積に留まらない健康被害を招く恐れがあります。世界保健機関(WHO)は、こうした勤務形態が健康に及ぼすリスクについて警告を発しています。
特に注目すべき点は、不規則な勤務による体内時計の乱れが、健康リスクを増大させる可能性です。WHOの分類によれば、交替制勤務は、発がん性に関連するリスク因子として認識されています。
体内時計の乱れが身体に与えるメカニズム
シフトワークによって昼夜が逆転する生活が続くと、生物学的なリズムと社会的な活動時間の間に乖離が生じます。この不一致が、以下のような身体的負担を強いる要因となります。
- 睡眠の質の低下:本来休息すべき時間に活動し、活動すべき時間に睡眠をとることで、深い睡眠が妨げられます。
- ホルモンバランスの崩れ:体内時計に連動して分泌されるホルモンのタイミングが狂い、代謝や免疫機能に影響を与えます。
- 慢性的なリズムの不一致:長期的な交替制勤務は、細胞レベルでのリズムを狂わせる要因となり得ます。
中村教授の著書『知って得する、体内時計のはなし』では、こうした体内時計の仕組みと、それが日常生活や健康管理においていかに重要であるかが詳述されています。自身の健康を守るためには、まず体内時計が持つ生物学的な機能を正しく理解することが不可欠です。





