「密告は健康な国民がする」 13歳の少年が特高月報に記録された戦時下の衝撃告白

2025-08-15
「密告は健康な国民がする」 13歳の少年が特高月報に記録された戦時下の衝撃告白
毎日新聞デジタル

戦時下という極限状態において、人々は常に監視の目にさらされていた。不審な言動は、いつ誰かに密告されてもおかしくなかったのだ。投書やビラ、トイレの落書き、井戸端会議でのささやき…あらゆるものが監視対象となり、子どもたちさえも例外ではなかった。

今回ご紹介するのは、特高(特別高等警察)の月報に記録された、ある13歳の少年の告白。彼の密告が、社会にどのような影響を与えたのか。そして、その告白の背景には何があったのか。

戦時下の日常:告げ口は「健康な国民」がする?

当時の特高は、社会のあらゆる動きを監視し、反体制的な思想や行動を抑圧する役割を担っていた。そのため、国民一人ひとりが、常に「自分は監視されているかもしれない」という意識を持って生活せざるを得なかった。そして、些細なことでも密告することで、社会に貢献しているという意識が、一部の人々に植え付けられていた。

「告げ口は健康な国民がする」という言葉は、当時の社会を象徴するようなフレーズだった。これは、密告を愛国心や社会正義の行使として正当化するものであり、密告者自身を「健康な国民」と見なす考え方を示している。しかし、その裏には、恐怖と疑念が渦巻いていた。

13歳の少年の告白:

特高月報に記録された13歳の少年は、一体何を見て、何を聞き、そして何告げたのだろうか? 彼の告白は、当時の社会の闇を照らし出す鏡となるかもしれない。少年が密告した対象は誰だったのか? 彼の行動は、周囲の人々にどのような影響を与えたのか?

この連載「戦時下ですから」では、少年が記録された特高月報の資料を基に、当時の社会状況や人々の心理を深く掘り下げていく。彼の告白を通して、戦時下の日本社会の歪みと、その中で生きる人々の苦悩を浮き彫りにする。

次回の予告:

次回は、「刺突訓練、拒んだ兵士の悔恨」をお届けします。兵士の拒否という行為が、戦時下の軍隊にどのような影響を与えたのか。彼の行動の裏にある葛藤とは? 16日午前11時アップをお楽しみに。

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